主任教授挨拶
平成31年4月より、糖尿病・代謝・内分泌内科を担当させていただくこととなりました。
当講座の源流は、昭和39年に阿部正和先生が創設された青戸病院内科学講座(昭和43年本院へ移動し第四内科学講座に改称、昭和51年第三内科学講座へ改称)に遡ります。平成8年に内科学講座第3へ改称となり、平成9年に田嶼尚子先生が教授に就任されました。平成12年、ナンバー講座廃止に伴い、糖尿病・代謝・内分泌内科が設立され、田嶼尚子先生が初代教授となられました。 平成22年に宇都宮一典先生が第2代教授に就任され、私が3代目となります。その伝統の重みに身が引きしまる思いです。
糖尿病・代謝・内分泌内科は、伝統の糖尿病、そして内分泌を大きな2つの柱として診療に勤しんでおります。
この中でも、糖尿病の患者数は、我が国において約2000万人を超えると推定されており、国を挙げて取り組まなくてはいけない慢性疾患です。当講座は、伝統的に、我が国における糖尿病診療、そして糖尿病学会をリードして参りました。この伝統をさらに発展させるべく、患者さんを中心としたチーム医療、積極的な病診連携、インスリンポンプや持続血糖モニターなどの先進医療、4附属病院の通院患者さんのデータベースを用いた大学としては最大規模のコホート研究などに鋭意努力してまいる所存です。
また、内分泌診療にも力を入れております。迅速な診断を心がけ、甲状腺疾患、間脳・下垂体・副腎系の疾患を中心に、必要に応じて他科と連携して治療を行ってまいりました。さらに様々な観点からの基礎研究にも取り組んでおります。
変貌する社会のニーズを見据えて、糖尿病・代謝・内分泌疾患の診療の向上に全力を尽くすとともに、阿部正和先生が提唱されてきた「来て良かった病院」といわれ続けるように、通院してくださっている患者さんが満足される診療を行えるよう、後進の教育にも尽力して参ります。