東京慈恵会医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科

先輩からのメッセージ

糖尿病・代謝・内分泌内科を志す研修医・医学生の皆さんへ

様々な立場、視点から医療に向き合う医局若手医師のメッセージを紹介します。

<大学院で研究をおこなって>

平成20年度卒 大橋 謙之亮

臨床医としての経験を積んでいくと、教科書やガイドライン、論文などで調べても解決しない事例の多さに気がつきます。特に、内分泌疾患では、ホルモン異常を認めるが診断基準は満たさない、そんなグレーゾーン症例が数多く存在します。日々診療を行う中で、大学院に進んで研究をすることによって、病態や治療などに関して深く学ぶことができるのではないか、そして、臨床における疑問の答えを、自ら見つけることができるのではないかと考えるようになりました。また、実験に興味があったとか、大学院に進んだ諸先輩方の知識の深さに憧れたというのも、私が大学院に進学したいと思った動機です。

私自身は大学院において、当院における原発性アルドステロン症のデータをまとめ、また、ミネラルコルチコイド受容体と糖尿病合併症に関する基礎研究を進めていきました。臨床の場に戻ってまとまった時間は取れませんが、現在でも少しずつ研究を続けています。

当科では、大学院への進学を積極的に行っており、様々な臨床研究、基礎研究を行っています。また、希望に応じて、学内の基礎系教室や他学の研究施設でも研究指導を受けることができます。大学院在学中や終了後に海外留学も可能です。大学院に進学するメリットは、研究にじっくりと取り組み、知識を深め思考力を高め、医師として成長することができるのはもちろんのこと、様々な分野の方と接することにより価値観などを見直すこともでき、人としても成長できることだと考えています。

多くの先生方が私たちの仲間に加わってくれることを願っています。

<女性医師の立場から>

平成21年卒 大和 梓

私は慈恵医大卒業後、市中病院で初期・後期臨床研修を行い卒後7年目の時に医員として慈恵医大の糖尿病・代謝・内分泌内科に入局しました。その後附属病院での勤務を経て大学院に進学し、他大学の研究室に国内留学させていただき内分泌疾患の研究を行いました。現在は葛飾医療センターに勤務しています。

医師として専門分野を決定するときに、女性特有のライフイベントへの懸念が一つの検討材料となることも多いかと思います。おそらくどの分野に進んだとしても出産後子供を育てながら外の世界に出ることは楽ではなく、実際研究も臨床も、出産前と比較して実行できる仕事量の少なさを実感し落胆することは多々あります。しかし、卒後10年以上経った現在も学び続けたい、診療し続けたいと思えるような興味ある分野に進んだので、自分を取り巻く状況が変化しても仕事を継続したいと思い楽しむことができています。また、どのような状況にあっても自分にできる努力は行い、誠実に仕事をすることでついてくるものはあり、そうすることが日々サポートしてくださる周囲の方々への恩返しになると考えて日々過ごしています。

糖尿病・代謝疾患や内分泌疾患に興味のある先生方をお待ちしております。

<他学から入局して>

平成27年卒 大野 隆行

私は帝京大学を卒業後、慈恵医大本院にて初期研修を行い、当科に入局しました。

当科との出会いは、大学生の時に病院見学を行ったことと、初期研修にて当科で研修を行ったことでした。私は元々糖尿病学に強い興味を持っていましたが、研修前は他の内科やマイナー科も考えており、進路に悩む中での研修でした。

研修が始まると、日常的な回診や抄読会の他に、国内外の学会参加や論文発表、留学の機会にも非常に恵まれていることを実感しました。また、臨床と研究の両面に力を入れているのが特色であり、日本で最初に持続血糖モニターを取り入れるなど、積極的に新しい分野にも取り組んでいることを目の当たりにしました。医局の雰囲気も明るく、他学出身であることに関係なく、教授をはじめ様々な先生方に優しく接していただき、とても働きやすい環境でした。仕事だけではなく、食事会や飲み会に連れて行っていただき、楽しい時間を過ごすことができました。そのため、仕事環境・将来性・人間関係の全てを考慮し、慈恵医大の糖尿病・代謝・内分泌内科に入局することを決めました。

入局後は、後期研修のカリキュラムのもと、3ヶ月ごとに内科の各診療部で研修を行いました。2年目と3年目は市中病院と慈恵4病院のいずれかを1年ずつ経験しますが、私は2年目に富士市立中央病院で勤務し、3年目に第三病院で研修を行いました。交互に研修を行うことで、知識も臨床経験も偏りなく積むことができました。

また、糖尿病・代謝・内分泌内科という標榜の通り、当科で研修することで糖尿病と内分泌の二つの専門性を獲得することができます。どちらも全身に関わる疾患のため、内科医としてのスキルを磨くことにも役立ちます。実際に入局後、臨床・教育・研究を多くの先生方に支えられていることを実感しながら勤務しています。

人生の半分は仕事が占めており、どこで・誰と働くかは重要な問題です。当科にはその環境がそろっていると思います。慈恵医大の糖尿病・代謝・内分泌内科に入局し、一緒に働いてみませんか?ご興味のある先生はお気軽に連絡してください。